第39回マツタケ人工栽培究極の会  令和4年3月5日の記録

本日は関東で春一番が吹いたようです。朝は肌寒かったですが、昼はとても暖かなハイキングにピッタリな気持ちいい日でした。

本日は藤田林業さんのマツタケ環境整備の松に松枯れ防止のための樹幹注入作業です。

参加者は、植野先生、小川さん、小松さん、才村さん、関谷先生、高瀬先生、藤田博美さん、藤田利幸さん、吉原さん、本日初参加の近藤さんと、田中の11名です。

作業開始前のミーティング

ミーティングでは、小川さんが線虫駆除の樹幹注入の問題点などを共有し、才村さんと議論ました。薬剤ケースを取り外すときにまだ薬剤が残っている場合は取り外しにも注意が必要だそうです。それが原因で出雲大社の松枯れ対策では思うような成果が得られなかったようです。
道管の中に薬剤が取り込まれ一部分だけに濃度が濃く取り込まれたりすると松を弱体化させることになるとのことです。
樹木の組織・構造と水分通導

今回の樹幹注入で使う薬剤(グリーンガード)を才村さんが20本用意してくださいました。
それと松の穴開けようの6.5mm木工ドリルです。

本日は20本用意しました
グリーンガード
6.5mm木工ドリル

もともとグリーンガードは家畜の腸内線虫駆除で使われていた薬剤で、それを転用したものだそうです。

まずは昨年整備したABCD区画の直径15cm以上の松を選び樹幹注入していきます。樹幹注入したものは白いビニールテープを巻いていきます。

3年前の整備地区へ移動し、樹幹注入と1年前に白根を出すための処置をした部分の確認に向かいます。

新しい根(白根)が広がっていることが確認できましたのでこの領域にマツタケ菌の接種を重点的に行っていくことになります。

小屋に戻ってお昼ご飯と博美さんから4月以降の活動内容の報告と確認をしました。
ちなみに、私はお弁当を買い忘れたのですが、皆さんから少しずつ分けてもらい、普通に買うより豪華なお昼になりました。ごちそうさまです。皆さん、ありがとうございました。

本日は、力仕事はなく、途中から風が強くなりましたが、晴天で気持ちの良い一日でした。
久しぶりに小川さんが参加されて色々なお話(虫駆除剤、農薬について)をお聞き出来て大変有意義な時間でした。皆さん、お疲れさまでした!!



本日の余談

 

360°パノラマビュー

第39回マツタケ人工栽培究極の会  令和4年3月5日の記録」への1件のフィードバック

  1. https://fungus.earthor.jp/wp-content/uploads/2019/07/003.jpg
    ↑白色腐朽菌(椎茸)の菌糸が、ホダ木の木口に、長手方向に伸びている様子
    https://fungus.earthor.jp/wp-content/uploads/2020/12/PXL_20201219_030918942.jpg
    ↑椎茸が、ホダ木全体に充満して、子実体に生った様子

    https://fungus.earthor.jp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_4964-rotated.jpg
    ↑マツノザイセンチュウに侵蝕されて、形成層のみならず 木部まで扇形に、青く変色した、枯損アカマツの、切り株

    形成層のみならず木部も 縦に繊維が走っていて、その細胞の配列や細胞壁も、枝や繁った葉の重量を支え、重力に耐えるように、鉛直方向の圧縮や、横からの風圧に強い構造です。
    木部の細胞の配列は縦に長く、細胞壁のセルロースの耐重力・耐風圧の構造上、腐朽菌の菌糸の伸長も マツノザイセンチュウの蚕食も 木部に注入した薬液も、縦に走っている繊維(セルロース:細胞壁:縦長に積んだレンガの目地のカタチ)に沿って拡がって行くのだと思います。
    タマネギの根の成長点を、スライスしてメチルレッドで染色すると、細胞壁cell walがよく染まり、細胞壁のカタチが分かります。(中学科学の実験)
    恐らく、樹幹注入の薬液も、タマネギの細胞壁を染める染料のように、キセロゲル(導管や師管が無い木部)の縦の繊維を拡散するのだと思います。

    http://www2.kobe-u.ac.jp/~kurodak/structure&sap_files/structure&sap.html
    ↑均等に拡散する為には、導管の導通停止にならないように、アンプルの薬液が全て無くなる迄、アンプルを外してはいけない。
    >>> 健康な樹木の通導組織は,ほとんど混入物のない水で満たされている。木部の水は,葉から水が蒸発する(蒸散)時に発生する「テンション(張力)」によって枝先の方に引き上げられる。数十メートルも上昇できるのは,水分子が互いに引き合う力,つまり「凝集力」がこの引っ張りの力に耐えるからである。この概念は 「凝集力説」”cohesion-tensiontheory”として1980年代に確立された。 通導組織は常に水で満たされているわけではない。強い日照下で蒸散が活発なときに土壌中の水分が不足していると,木部内では樹液にかかる張力が非常に強くなり,水分子のつな がりが耐えられなくなる。すると樹液中に気泡が突然発生し,道管や仮道管は気体で満たされる(図5)。この現象はキャビテーションやエンボリズムと呼ばれる。たとえると,減圧下で水が沸騰するイメージである。気泡と同時に超音波アコースティックエミッション(AE)が発生する >>>

    木部は、キセロゲル(空隙が多くを占めるゲル:固体コロイド)です。
    鉄筋コンクリートの鉄筋に当たる部分が、細胞壁で セルロース・ヘミセルロース。
    コンクリートの粗骨材(砂利)や 細骨材(砂)及びモルタルに当たる部分が、細胞質部分でリグニンです。
    このセルロース・ヘミセルロースやリグニンを分解するのがクワガタ・タマムシや木材腐朽菌・シロアリです。
    そのような木材スカベンジャーが未発達な時代に、分解されずに堆積していった木材が、石炭になったのです。
    実は、石炭も石油も生物由来である事は分かっていますが、その生成の過程は、未だに解明されていません。
    そして石炭こそが、シロアリや木材腐朽菌の進化以前の時代の産物ではないかと考えられています。

    東京大学 農学生命科学研究科 研究成果、リグニン分解酵素の進化が石炭紀の終焉を引き起こした-担子菌ゲノム解析コンソーシアムの共同研究成果がScience誌に掲載、2016年10月7日閲覧
    https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2012/20120702-1.html

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