第69回 マツタケ人工栽培究極の会 令和7年5月10日の記録

第69回 マツタケ人工栽培究極の会 令和7年5月10日の記録です。

参加者は

近藤、高瀬、野村、藤田利幸、藤田博美、吉原の各氏

全6名でした。

朝から、作業終了の14:00過ぎまでずっと曇り空で、照らず降らずの好天と言えるでしょう。

作業としては、針葉樹(杉・ヒノキ)の林床に

白く菌糸の張った、舞茸のホダ木を、土に埋めて土を薄く被せます。

舞茸を大きくするためですが、夏の直射日光を避け、

安定した地温で、乾燥を防ぐ効果があります。

針葉樹の林床で、コンタミを防ぐ効果と、ホダ木に土と接触することで、ミネラル供給やミネラルの触媒効果が期待出来ます。

林床は、山主の藤田利幸さんが、事前に重機で掘り返して、大きな根などを除けていただいたので、ホダ木の埋め込み作業は、楽に出来ました。


鹿除けネットを設置して、作業は14:00過ぎに終了しました。

高橋尚文教授から、大学の水耕栽培で作っている、クレソン・ルツコラ・パセリなどを、各自仰山頂きました。

皆様、お疲れ様でした。

予定では、本年10月から2〜3年の間、舞茸の収穫が可能です。

私個人の感想です。最初にアルコール除去し、樹脂で封入したホダ木を、先端科学大の温室で半年寝かせましたが、

当初(昨年12/21)から林床に置いていたら、安定した地温で、コンタミ(アオカビ等)がもっと少なかったのではないでしょうか?

マツタケの収穫高が減った原因には、松の単純林やヒノキとの混合林が減った事と、林床の富栄養化や、地球温暖化があると思います。

舞茸菌もマツタケ菌も、雑菌に負けるのです。

 

 

話変わって、当日、藤田博美さんと私は15:00頃

イワナシ(果実のなる灌木)の群落を見に行きました。

京都では、4月末に花が咲き、5月末に実が甘くなります。

一目数百株の群落です。

マツタケとの関係を考えるに、

イワナシは有機物(腐食分)の溜まった酸性土壌で日射量の少ない北側斜面を好みます。

それに対し、マツタケ及びアカマツは、腐食分が少なく、林床に日が差すような貧栄養の尾根を好みます。

イワナシの群落は、京都市北区某所ですが、僕が発見したので、その場所を知っている人は、僕と藤田博美さんの2人です。

おしまい。

文責 野村龍司

 

 

 

 

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