第16回マツタケ人工栽培研究の会 令和元年10月19日の記録

第16回フィールドワークは、令和元年10月19日(土)

右京区某所にて、林内(林況・地表)改善を施行済みの箇所にマツタケ胞子液、約10リットルの散布を行いました。

 

本日の参加者は、植野洋志、大島敏久、片上功、柴田勝、京都先端科学大学学生6名、吉原孝次(報告者)の10名です。

←M胞子散布状況

 

本日は、今にも雨の降りそうな曇天でした。今日の合言葉は、「終わるまでお昼ぬきで~~す」

1 マツタケの軸を除去、傘部を反転(胞子飛散防止)し、ナイフで切刻む。

2 マツタケ2本≒180gを約1cm長角辺に細断する。(右の写真)

3 このマツタケ切断片を谷川の清水10リットルの中に投入する。

4 投入したマツタケ片をよく攪拌しながら手で握りつぶす。胞子を出来るだけ取り出すため。

 

←マツタケ胞子のけん濁液(左の写真)

5 これをろ過する。※ろ紙#1~#4用意されていたが、細目すぎたので未使用。

6 マツタケ片、繊維質片をきれいに除去する。

右の写真(バケツ上▲山は汚れ)→

 

 

7 マツタケ胞子の発芽率の向上を図る為、「らく酸」を投入する。【繊維片を除去する】 ←左の写真

8 この胞子液をペットボトル(1L、500cc)に小分けする。

 

今にも雨が降りそう!【独り言】

$&マツタケ施業改善地に到着$&

9 散布地は、松の配置、枝の張り具合を見て、①地表の落葉、腐植層を除去②表土をヘラで掘り返し、マツの細根を多数確認した箇所に投入する。【重要】

10 胞子散布は、目標地外への流下を極力防ぐ為、草葉に流し点滴状態を再現するように努めた。【ペットボトルから直接ラッパ出しは筋状に流下する】

右側3枚の写真→

 

各自いろいろな草葉で散布

みなさん真剣ですね 0^0,,,

 

 

雨が降る前に終了。

ご苦労様でした。

下山。ログハウスで昼食。マツタケ談義盛り上がりました。

<<記録の後記>>

【小川 真著「マツタケの生物学」の引用】

①地表に堆積腐植が多いと水の浸透が悪く鉱質土層まで流れ込み若い根に出会機会は少なくなるはずである。(本記9の実践)

②胞子の形は、薄い平滑な膜に包まれおり、突起の先端には担子柄から離れた跡があり、切ると外側の膜は薄く、内側には厚い膜の二重構造となっている。

③胞子の径は、長径5~9ミクロン、短径が4~7ミクロンである(測定者で異なる)

④西門氏も言うように落葉のうえに溜まった胞子を見ても、発芽しているものはまずない。(本記9の実践)

⑤発芽と温度の関係については、発芽が16度から26度の間でみられ、20~26度で6日目で発芽する。(これによれば10月26日頃発芽が始まったか?推定)

⑥胞子は、30度近くで発芽しなくなる結果を得ている。

⑦発芽に適するPHは、4.0~5.0で、アカマツ林土壌に近い。

【私の妄想】

※今回フィルドワークは、旧式な手法であり、究極の会からはほど遠い。

※マツタケ胞子とマツの根系を繋ぐ何かが足りない。

※この方法は、発芽率は低くは(約50%)ないが、まだ高めることが出来ないか?

※足りないものを見つけるフィルドワークをしなければ明日はない。

 

 

 

第16回マツタケ人工栽培研究の会 令和元年10月19日の記録」への2件のフィードバック

  1. 吉原孝次さん
    第16回の報告ありがとうございます。
    この方法では、発芽率は低くはない(約50%) ということですが、
    50%も有れば、高める必要がないと思います。
    発芽率は、気温や胞子の鮮度が重要なのは間違いないので、
    10月19日というマツタケの胞子の元気な時期や気温が最適で、11月16日の
    第18回のフィールドワーク https://fungus.earthor.jp/archives/665
    よりも、遥かに条件が良いです。
    第18回の胞子の鮮度では、発芽率は0に近い筈です。
    私は In vitro で発芽しないものが、フィールドで発芽するとは思えません。
    究極の会は、
    https://fungus.earthor.jp/archives/78
    ⬆︎2年半前から、全く進歩していません。
    その意味で、私も吉原さんと全く同じ危機感を持っています。

    発芽胞子は、地上からどうやって、細根に到逹するのでしょう?

    蝉は、樹皮に卵を産み付けて、そこで孵化した幼虫は、
    樹皮を這って根に到達すると言われます。

    恐らく、このやり方(第16回-第18回)では
    「発芽胞子は、地上から雨水に伴って、細根に到達するのであろう」
    という仮説を前提としているのでしょう。
    しかし、松の樹皮から、導管(或いは師管)に入り込んで
    根の先端に辿り着くのかも知れないし、
    蝉の幼虫が発芽胞子を運ぶのかもしれません。
    勿論、いずれも仮説に過ぎず、否定も簡単ではありません。
    又、第19回2019年12月21日のやり方のように、
    直径8〜12mm程度の寸切根の先端に、
    培養菌糸を巻付けるというやり方は、
    マツタケ菌の自然な生活環を無視したやり方です。
    12月21日は、例年冬至(閏年の前年だけは12月22日)で、
    樹液が最も動かない時期とされます。
    つまり、根が動かない、伸びない時期です。

    昨年の4月6日にシイタケや霊芝のコマ菌を植菌しましたが、
    シイタケの植菌は、10月〜11月に行うのが最適だといいます。
    季節や温度条件を変えて実験するのもありですが、
    第1回から、2年半経った現在、既に予定(願望)の半分に至って
    途遠しという感じがします。

    In vitro のアプローチも、必要だし、
    感染苗を大量に作って、
    山焼きをして(或いは山火事があれば)その後に松の単純林を作るというやり方が、
    最も早いと言うこともあるのではないでしょうか?

    令和2年1月3日 野村龍司

  2. ・発芽率は、京都府時代に約20数年かけて実施した施業地発生地の確立で約50%ですが、その成否の確認までの3年~5年かけて発生したものの数値です。
    ・この中には、この期間内に自然着床し、発芽したものも含まれると考えています。
    ・本会の試験方法は、旧態依然方法によるところに問題があります。
    ・ならば君(私)の試験方法を提示してと言われても、新たな方法を持ち合わせていません。
    ・なら、新案を検討する機会を会で用意する努力が必要と思いますが。

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